しんそうタイムズ5月号

春まっさかりの今日この頃、街を歩くと様々な花々が咲き乱れています。ご近所に藤の花が咲いていました。

とても高貴な感じの紫色で心にぐっと迫ってくるものがありました。万葉集などにも藤の花を詠んだ和歌が多数あるそうですが、古くは古事記(712年頃)にも登場していたそうです。日本には古くからある花なんですね。

ところでこのところ厚木飛行場から飛び立つ戦闘機の爆音が酷いです。北朝鮮との関係で訓練を繰り返しているようです。何事もないことを祈るばかりです。

今月の症例報告

今回の症例は大和市にお住いのSさん(72才、女性)です。Sさんが初めてご来院されたのは2011年8月のことでした。腰痛と左膝痛にお困りでした。病院では腰椎のヘルニアと診断されたとのことでした。Sさんは20代から日本舞踊を始め、現在も続けておられるとのことでした。年に数回は発表会などで踊りを披露されるそうですが、最近は膝が痛いためにきちっとした所作ができないとお話してくださいました。Sさんはその場で実演してくださいましたが、首をかしげて、扇を胸前にかざした状態で両膝を曲げすっと腰を落とします。女性らしいおしとやかな動作ですが、かなり膝に負担のかかるポーズだなと思いました。

しばらくは踊りのお稽古は休んでいただき、週に1度のペースで施術をスタートです。初回の施術後、右足に痛みがでました。2度目には首の右側に痛み。3度目は左大腿部の内側。好転反応です。身体が少しずつ変わっていってる証拠です。この好転反応ですが施術した方全員に出るものでもなく、何事もなく症状が好転していかれる方も多いので、出なくても心配はありません。また、しんそう療方では最初に脚のローリングという施術を行います。お客様は仰向けの状態で私が両足首を軽く掴み、ゆらゆらと揺らします。そうすると足先からじわ~んと温まってきます。全身の血の巡りをよくする技術です。そしてこのローリングを行うとほとんどの方の腸がぐるぐると鳴ってきます。Sさん曰く「施術の翌日には腸の形をしたままの便が出る。(笑)」とのことで、

便秘にも効果がある技術です。

約3ヶ月程継続した頃より、左膝の痛みがかなり軽減してきたので、無理しない程度に踊りのお稽古も再開していただきました。腰痛に関しても無理をしなければ日常生活に支障はなくなってきたので、4か月目から隔週に減らしました。そして半年後には月に1度のメンテナンス調整になり、現在に至っております。

Sさんとは施術後に日本舞踊のお話に花が咲きます。武道と日本舞踊は立ち方や腰の落とし方、歩き方などに共通点も多く、非常に勉強になります。Sさんによるとお師匠さんによって指導法もまったく違うようで、それは私のやっている少林寺拳法もまったく一緒です。それぞれの師匠から学んだものを自分なりに消化して、吸収していかなければなりません。「守・破・離」という言葉があります。守はまずは師の教えを忠実に守ること。破はある程度基本ができてきたら師の教えに自分なりのアイデアを加え工夫すること。離は最終的には師の教えを離れて自分独自の世界を確立することです。武道でも芸事でもスポーツでもあらゆる世界に共通する教えだと思います。さて、そんなSさんがある時、発表会の時の写真を見せてくださいました。

日本髪に着物、そして白塗りのお顔…。美しい芸者さんがそこに立っていました。目の前のSさんと写真のSさん…。頭がパニックになる私でした。(またまた笑)。


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